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2006年 03月 31日
◎タイポグラフィタイプフェイス展館長挨拶文の修正版です。
一年半前の開催企画展ですが、アーカイブとしてこのブログにアップします。 展覧会:2004年11月17日[水]— 12月20日[月]女子美アートミュージアム タイプフェイスはインターフェイス 人間は、知り、理解した世界を記述し、蓄え、伝承するすべを持つ動物です。なかでも文字の発明は情報伝達の歴史において画期的なもので、その後の文明と文化の拡大再生産の引き金となりました。グーテンベルクの印刷術の発明以降、情報の効率的な複製化は私たちに多大な知的共有財産を残してくれました。さらに今日、デジタル技術と高速なインターネットの普及が加わり、規模や権威とは関係なく、個人レベルでも有効な情報発信を可能にして、グローバルに蓄積された意味ある内容を瞬時に共有でき得る時代を迎えています。まさに文字の力により地球規模の書庫(アーカイブ)が構築されつつある時代と言えるでしょう。 一方、書体は字体(文字)という記号を人の感性と結ぶ狭間に存在する顔で、文字通りタイプフェイスはインターフェイスデザインであると言えるでしょう。私たちは書体という顔の表情をとおして文字情報を読みとることで、さらに著者や編集者やデザイナーの意図する行間や感性や哲学を読みとることが出来るのではないでしょうか。書体の歴史において、時代ごとに開発された書体が、その時代のもつ美意識や世界観を表現しているといっても過言ではないでしょう。現代における書体とその設計の役割がどのような価値を生み、私たちのコミュニケーションに関わっているのか、この展覧会を読み解く努力で、そのことの理解に少しでも近づけるように挑戦してみたいと思います。 本展覧会の開催に当たり、多大なご協力をいただきました関係各方面の方々にこころより感謝申し上げます。 女子美アートミュージアム館長 ヤマザキミノリ タ イ ポ グ ラ フ ィ ・タ イ プ フ ェ イ ス の い ま。 デ ジ タ ル 時 代 の 印 刷 文 字 展覧会とシンポジウムのサイトへ ポスターデザイン:林規章
by cumos
| 2006-03-31 01:32
| ART&DESIGN
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